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ブーツ界の永久定番
このブーツを持っているだけで、ある意味ヒーロー的な存在になれる。
90年代、多くの学生にとって憧れのブーツだったRED WHING(レッドウィング)。
僕も学生時代にアルバイトで一生懸命貯めたお金を握りしめて買いに行った思い出があります。
そんな憧れのブーツ。
当時は「履く」というよりは「見せびらかす」ためのツール。
レッドウイング本来の良さを知らないまま、友達や雑誌の影響で買っていたのが懐かしい。
時を超えて30代になってから、懐かしさのもと再度手にしたレッドウィングのブーツ。
アパレルの業界で色々な製品を目にしてから見るレッドウィングは以前とは異なったものでした。
それは、流行とかトレンドとは別の”モノ”としてのカッコよさ。
まず、今でもアメリカ製にこだわっているところ。
正直、アメリカでモノを作るとどうしても原価が高くなってしまう。
でもやっぱりアメリカ製じゃないと作れないものもある。
繊細さや丁寧さを得意とする日本製と違い、アメリカ製は頑強さや機能性を重視する。
だから1点1点どれも同じじゃないし、味の出方も面白い。
だからレッドウィングはアメリカ製にこだわり続けているんだと思います。
そして製法。
一生履ける靴としてソールの張替えができるグッドイヤーウェルト製法を採用。
パーツも多くなるし、作業工程も複雑だから時間も手間もかかる。
でも、それだけ丈夫な靴ができる。
アメリカ製との組み合わせは最高です。
革のブーツは少し手間もかかるかもしれません。
軽く汚れを落としたり、革にオイルを含ませたり。
もちろん気にせずラフに履くのもカッコいいけど、少しケアをすると自分だけ味、自分だけのブーツが完成する。
これが何とも楽しくて、今もどっぷりとはまり続けています。
「ベックマン」といえば「アイリッシュセッター」と並んでレッドウィングを代表するマスターピース。
創業者チャールズ・ベックマンにちなんで名づけられ、創業時から存在する同社の6インチラウンドトゥブーツをベースに製作されている。
20世紀初頭はほとんど道路が舗装されておらず、土埃や泥から足を守るために6インチ丈のブーツが日常的に履かれていたのだが、
そのほとんどが“先芯”を入れない「フラットボックス」仕様であったのだ。
先芯とは、つま先に形を維持するために入れる硬い部材のこと。
この先芯を入れないことによりつま先まで柔らかく足に馴染みやすく、普通のブーツと違いソールもしっかりと反るため非常に歩きやすい。
このベックマンは、そんな当時の「フラットボックス」仕様を現代の素材で再現したものだ。
ラストは8番ラスト(木型)。
ワークブーツらしいゆったりとした設計で、日本人の足にも合いやすい。
ソールはミッドソールを使わないシングルソール仕様のグロコード・メダリオンソール。
このソールにすることにより柔らかなソールの反りが実現し、フラットボックスによる履き心地の良さをさらに高めている。
この#9060のレザーは、ブラウンに染めたレザーにブラックの塗膜をのせた「ブラック・クロンダイク」。
いわゆる“茶芯”レザーだ。
レザー愛好家たちにもかなりの支持率がある茶芯レザー。
キズや摩擦の多い部分からブラウンの芯地が見えてくる独特な経年変化が楽しめる。
フラットボックス仕様によるつま先の「形状変化」と、茶芯による「経年変化」。
これを同時に楽しめるなんてかなりの贅沢だ。
どんなアイテムにもよく合い、存在感も十分。
往年のファンも、アメリカンブーツが初めての方も。
きっと、手にしたときにはワクワクが止まらなくなる1足だ。
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